最新情報
ニュースへ イベントスケジュールへ
2005年8月6日 縄文土笛つくりinミステリオ(インターナショナルサマーキャンプ)千葉県長柄町 日本エアロビクスセンター(生命の森リゾート)
京子&二葉(右から)
 
 いよいよ、最後の晩、キャンプファイヤーが始まる。あたりは静寂な世界。

 その静寂を宇々地氏の土笛の音が開く、アマチの京子さん、そしてミステリオスタッフによるネイティブアメリカンの演奏が闇を駆け抜ける。すると丘の向こうからネイティブアメリカンのいでたちの高校生キャンパーが雄叫びを上げながら走ってきた。子供たちはその始まり方に、大喜び。彼らは踊りながら、木組みの周りを何週か回り、中心に向かって皆が祈りを捧げた瞬間、その木組みから魔法のように火が燃え立った。あまりにも突然の火の出現に、皆の気持ちは一気に高揚する。人間本能の感情。

 これから展開されるすばらしい時間への期待で、子供たちの胸は一杯に膨らんだ。

 そして、ネイティブアメリカンの祈りの後、宇々地氏、京子さん、ニ葉ちゃん(京子さんの娘さん)の演奏が厳かに、そして力強く始まった。夜空には星がきらめき、大きな木々に囲まれ、まさに天と地のはざまで火を囲みながらのライブは完璧なシチュエーション。子供たちもその自然に囲まれた最高の演奏を熱心に聞き入っていた。宇々地氏は、縄文時代から続く大切なこと、自然の音のすばらしさ、そして完成した土笛の演奏の方法をリラックスした中で子供たちに語りかけた。最後は、音楽の講師としてニューヨークから参加しているピアニストのマリアナも太鼓の即興演奏で参加し、全員で火を囲みながらのセッションライブとなった。子供たちの作った土笛のさまざまな音色は、炎と共に天まで届いたに違いない。

  粘土の時にどうしても音が出せなかったスタッフの大人たちも音が出るようになり、さりげなく宇々地氏の傍で自慢げに演奏してみせたりしていた。皆、無我の境地。



 その後、フォークダンス、色々な出し物に皆で笑ったり泣いたりしながら、子供たちにたくさんの思い出を残し、キャンプファイヤーは幕を閉じた。

 子供たちは、その充実した数々の貴重な経験を心の中に、そして世界に一つしかない縄文土笛をお土産に翌日それぞれの家に帰っていった。

マリアナ



■レポート・写真 稲田美織

/4

前へ活動歴へ戻る 次へ